8年前、大学を休学して1年間の世界一周をした。
『社会人になったら長い旅には出れないから、学生のいま、やりたい時に世界一周をする。』
そんなことを言っていたと思う。
世界一周は本当にいい経験になった。
イメージしていた通りの感想だと世界中の素晴らしい景色を見て。体験して。外国の空気を身をもって体験できる素晴らしい日々であった。
しかしその反面、毎日その日に泊まる宿、その日に食べるものを、限りのある予算内に収まるように考えながら選ぶ。それも言葉が通じない外国で。
いつ次の国に行くかも決めていないことが多かったので、数日待ったほうが安い航空券を取れるからという理由でその国に留まることもあった。
旅行でも短期間の数カ国のバックパッカーでも感じられない、世界一周特有のプレッシャーが、そこにはあった。
自分は当時大学を休学していたので1年という期限が決まっていたし、(当時の)彼女と合流するために9月にフランス、カウントダウンをするために年末にニューヨーク、鏡張りのウユニ塩湖を見るために1-2月に南米、など、ある程度の経由地点と日程が決まっていた。
『一生に一度は世界一周がしたい。』そう考えても、さまざまな理由で諦めた人はたくさんいると思う。
そんな中で学生時代に世界一周ができた経験は、人生の中でとても大きな財産になっている。
『世界一周もしたことだし、真っ当に社会人になって、結婚して、普通に生きていこう。』
そう思ってずっと生きてきた。(全然真っ当とは言いがたいけれど。)
世界一周していたときの彼女とは別れてしまったが、その後も何人かとは付き合い、自分は結婚を考えていたが、30歳になったいまでも結婚に至ることはなかった。
直近の彼女と別れて1週間、自分はなぜ結婚できなかったのか。このまま一生結婚できないのではないか。
そんなことを思いながら、自分の人生でやりたいことを考えてみると、その中に、ずっと心にあった『世界一周、もう一周。』が浮かんできた。
この歳だと、もうとっくに結婚していると思っていた。周りにも結婚をしている人の方が多い。
「お前はいいよな。まだ自由で。」
結婚して子どもマイホームも持っている同級生に言われたことがある。
結婚願望のある自分はその同級生のほうが羨ましかった。
お互い結局は、ないものねだりなのだ。
むしろこの歳で結婚していないことは、もう一度世界一周をするいいきっかけなのではないかと思えてきた。
次はもっと、期限を決めず、ルートを決めず、心ゆくまで世界を旅して、本当の意味での『一生に一度の世界一周。』をしたい。
そんなことを考えて、ブログを書き始めました。